鯵(アジ)が食べられなくなる未来

Mfiseaでは”豊かな海を未来に”をMissionとして活動していますが、この30年日本の海はどのように変化してきたのかを実際のデータを踏まえて検証してみたいと思います。人間にとってみれば30年は長い月日かもしれませんが、生態系や地球という枠組みで考えれば、ほんの一瞬の刹那にしかすぎないのです。今回は、日本人に馴染みの深い鯵(マアジ)の漁獲高推移をご紹介したいと思います。

データ及び考察の前提

マアジは昔から国民に馴染みのある魚として食べられていたこと、また大分県においては関アジブランドとしても有名で、対象魚がかわることによる水揚げ量の変化の影響を受けにくいと考えた為、マアジを考察の対象魚としてフォーカスしました。つまり実際に魚が減少しているのかという視点でとらえやすいためです。一般的には統計データの見方次第では、全く逆の傾向が出る場合もあります。あくまで大分県におけるマアジの水揚げ量に限定した場合に以下データとなっているということであることはご理解ください。

マアジの豊後水道南部大分県主要3港の水揚げ量(単位トン)

大分県農林水産研究指導センター水産研究部「マアジの豊後水道南部主要3港(鶴見、米水津、蒲江)のまき網によるマアジの水揚量」加工引用
https://www.pref.oita.jp/uploaded/attachment/2088280.pdf

考察

1996年に「関アジ」が商標登録されてから年々ブランド力が高まっているのにもかかわらず、その傾向と反して水揚げ量は減少の一途を辿っています。そして2020年、2021年時点で主の水揚対象となっているのは、15cm前後の0歳魚が主流です。一つのデータしか拾っていませんので、これだけでは主原因が過度な水揚げによるものだと断定できません。黒潮の影響、水温変化などは要素としてあるはずです。ただ、水揚げに関しても過度に取りすぎているのではないでしょうか。このままの状態で2048年に魚が絶滅しないといえるのでしょうか。
(※ご興味のある方は、少し古い書籍ですが「魚のいない海」をご参照ください。)

どうすればいいのか?

まずは原因の特定をすることがもっとも重要なことです。本当に漁が原因なのか?それを知る必要があります。例えば、3年間はマアジを禁漁にするという考えです。その代わり、水産業者のみなさんには国や県から補助金を支給する。もちろん獲る魚を選ぶことは難しいのでなかなか難しいとは思いますが、やれないことはないはずです。例えば、今後10年でマアジが獲れなくなってしまうのと、わずか3年禁漁にすることで持続的にマアジが獲れるようになるのとでは経済的にも理にかなっているのではないでしょうか。マアジは小型アジで約10~30万粒、30cmでは30~40万粒を抱卵すると言われています。増えやすい魚なのです。そして3年間の禁漁明けにマアジ漁を解禁したらどの程度の水揚げになるのか、見てみれば漁獲高減少の原因の一端がなにかしらわかるはずです。

少しの我慢で魚がいなくなることを防ぐことができるとしたらやってみる価値はあると思いますが、皆さんどう思いますか?今回はマアジの水揚げ量の推移を大分県に焦点を絞って紹介いたしました。